中小企業診断士 診断士二次試験

中小企業診断士|二次試験対策テクニック【実務にも使えます】

2022年1月8日

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中小企業診断士の二次試験を攻略するために、何か役立つようなテクニックがあれば教えてほしいんですが・・・。



この記事では、中小企業診断士二次試験攻略のためのテクニックについて解説していきます。


  • この記事で学べること
  • 中小企業診断士二次試験対策の思考テクニックを学ぶことができる
  • 経営者視点を養うためのヒントが得られる
  • 抽象化⇔具体化を学ぶことができる


  • 記事の信頼性
  • 働きながら、3年かけて中小企業診断士資格、2年かけて社会保険労務士資格を取得。
  • 現在は企業に勤めながら、「副業中小企業診断士 兼 副業社労士」の個人事業主として活動中。
  • 資格取得に苦労した立場から効率的な取得方法・活用方法などをお伝えしていきます。


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中小企業診断士二次試験の概要


診断士試験の概要については、こちらにまとめてます。

合わせて確認



中小企業診断士 二次試験対策のための3つの思考テクニック


それでは早速、二次試験対策のための思考テクニックを3つご紹介します。

いずれも試験対策だけでなく実務に役立つもので、スキルアップ間違いなしです。

テクニックその1:事例企業で起こっている事象に対し「それでどうなるか?」を考える

二次試験における具体例

テクニック1つ目は、「このままの状況だと当社はどうなるか?(それでどうなる?)」を考えるということです。


二次試験は、課題ある事例企業が4社登場します。

各社は、外部環境の変化に対応できず、経営状況が危うくなります。

しかし試験では、企業の「問題点」が、わかりやすく書いてるわけでなく、何気ない記述に回答のカギが隠れてることもあります。


たとえば、組織の事例でこんな記述があったとします。

「従業員は全員高齢で勤続年数が長い。長年磨いてきた技術を武器に事業を拡大してきた」



このままだと、企業にどんなリスクが生じるでしょうか

想定されるリスク

  • 従業員の高齢化がさらにすすむ

  • 技術の承継がされず強みが失われる

  • 人材の流動性がなくなり組織が硬直化する


書かれてる記述に対して「それでどうなるか?」を考え、その企業に起こるリスクを想定し、さらにそのリスクから助言を思い浮かべていきます

仕事の実務における具体例


仕事の場面で、「「なぜ?」を繰り返せ」と聞いたことはないでしょうか?

「なぜ?」を繰り返すことによって、問題の根源を探れるからです。


それに加え、仕事で「それでどうなる?」を意識すれば、さらにレベルをあげることができます。

一体どういうことでしょうか?


経営側の立場の人間は、仕事で問題や事故が起きた時、提案を受けた時、こう考えます。

それによって、会社へどの程度の影響が及ぶか?



「それでどうなる?」=「結果の予測」です。

もしこれまで、「実務担当者」として「なぜ?」を繰り返し原因究明を行ってきたならこれからは「経営者視点」をもって「それでどうなる?」を考えましょう


診断士試験は、事例企業の課題や助言を「経営者視点で考える」ことにほかなりませんから、事例試験への対応力があがるだけでなく、仕事のレベルを高めることにも繋がっていくというわけです。



テクニックその2:事例企業の本来あるべき姿を描く(現状とのギャップを把握する)


テクニックの2つ目は、企業が長く発展するために「あるべき姿」を描くということです。

テクニック1とも関連するので、先ほどの例で説明します。

≫「当社は、従業員は全員高齢で勤続年数が長い。長年磨いてきた技術を武器に事業を拡大してきた」


テクニック1の「それでどうなる?」で見たように、このままだと、
従業員の高齢化がさらにすすむ
技術の承継がされず強みが失われる
人材の流動性がなくなり組織が硬直化する
などの問題が発生しそうです。


では逆に、どんな状態がこの会社のあるべき姿なのでしょうか?

あるべき姿

  • 若手を含め幅広い年齢層の従業員がバランスよく存在している

  • ベテラン従業員が持っている技術を引き継ぐ仕組みができている



そしてこのあるべき姿を目指すための施策が、事例企業への助言となる可能性が高くなります

上の例なら、こんな施策が考えられるでしょうか。

あるべき姿から考える助言

  • 【あるべき姿】若手を含め幅広い年齢層の従業員がバランスよく存在している

     ↓
  • 【助言】新卒採用のほか、若手の中途採用を積極的に行う


  • 【あるべき姿】ベテラン従業員が持っている技術を引き継ぐ仕組みができている

     ↓
  • 【助言】ベテラン従業員から若手へ、技術承継を行うべく教育体系を整え実行する



テクニックその3:抽象化⇔具体化を駆使し助言のレベル感を使い分けるようになる


テクニックの3つ目は、「抽象化と具体化を使い分ける」です。

先に二次試験に当てはめた結論をいうと、事例企業の問題・課題が、レベル感(レイヤー)を把握し助言する」ということです。

以下、抽象化⇔具体化の例を示します。

リンゴを例にした抽象化と具体化の例

これは、リンゴの抽象化⇔具体化を図示したものです。


フルーツを具体化する例

具体化の例を会話で見ましょう。

(話し手)
わたしはフルーツが好きなんです。


(聞き手)
具体的に何のフルーツが好きなんですか?

(話し手)
リンゴです。



話し手が、「フルーツが好きなんです」と話しても、なんのフルーツが好きなのかはわかりません。

聞き手は、「具体的になんのフルーツですか?」と聞き、

話し手が、「リンゴです」と回答。これが具体化の例です。

リンゴの抽象化の例

続いて抽象化の例です。

(話し手)
わたしは、つがると紅玉とふじが好きなんです 。


(聞き手)
つまり、リンゴがお好きなんですね!


話し手が、「つがると紅玉とふじが好きなんです」と話します。

リンゴに詳しければ、「つまり、この人はリンゴが好物なんだ」と思うわけです。

これが抽象化の例で、「具体的なものから共通項を見つけ出して括る」ということになります。

二次試験に当てはめて考える


たとえば、事例3(生産・技術の事例)では、製造現場に問題・課題を持つ事例が出されます。

ここで設問を解く際に意識しておきたいことがあります。

  • 製造の「現場レベル」に対する助言なのか?

  • 経営の方向性を考える「戦略レベル」に対する助言なのか?




つまり、現場レベルなら、具体的な作業・動作の内容に踏み込んだ助言が必要ですし、

戦略レベルであれば企業の方向性を示すような抽象度の高い助言が必要になります。


このことを意識し設問と向き合うだけで、意識しなかったときと比べかなり回答しやすくなるのではないでしょうか。

まとめ


これら3つのテクニックは、わたしが受験生時代にコンサルタントとしても活躍されていた診断士講師の方に教わったものです。

なかでも、抽象化⇔具体化は、他者とのコミュニケーションを円滑にする上で大変役立ちます(相手がどのレベル感で話しているか把握できるようになったり、相手の理解度に合わせこちらのレベル感を調整できるようになります)。

ぜひこれらのテクニックを身に着け、試験合格率を高めるとともに、実務でもご活躍ください。

ポイント

  • 事象の「なぜ?」を掘り下げるだけでなく、「それでどうなるのか?」を考え事例企業に起こることを想定する。

  • 事例企業の「本来あるべき姿」と現状とのギャップを把握し、助言内容を考える。

  • 「抽象化⇔具体化」で、求められる助言が抽象的(経営レベル)か、具体的(現場レベル)か見極める。


ここまでお読みいただきありがとうございました。







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